医療的ケア児の「きょうだい」も安心できる家庭づくりのヒント
医療的ケアが必要なお子さんを育てるご家庭では、日々のケアや通院、支援機関とのやり取りなど、保護者の意識がどうしても医療的ケア児に向きやすくなります。それはごく自然なことですが、その傍らには、きょうだいとして育つお子さんもいます。きょうだい児は、家族の状況を敏感に感じ取りながら、自分なりに気持ちを抱えていることが少なくありません。今回は、きょうだい児が感じやすい気持ちと、家庭での関わり方のヒント、そして児童発達支援・放課後等デイサービスの利用時間を家族全体のケアに活かす視点についてお伝えします。
医療的ケア児のきょうだいが感じやすい気持ちとは
きょうだい児は、幼いながらも家庭の中で起きていることをよく見ています。「お母さんは弟の看病で忙しそうだから、わがままを言ってはいけない」「自分のことは後回しでいい」というように、無意識のうちに気持ちを我慢してしまうことがあります。一方で、寂しさや嫉妬心が芽生えても、それを表に出すことに罪悪感を覚えてしまうお子さんもいます。
また、成長するにつれて「将来きょうだいの世話をするのは自分なのかもしれない」といった不安を、誰にも相談できずに抱え込んでしまうケースもあります。こうした気持ちは、決して特別なものではなく、多くのきょうだい児が経験する自然な感情です。まずは「そういう気持ちを持ってもおかしくない」と保護者が理解しておくことが、家庭づくりの第一歩になります。
家庭でできるきょうだいへの声かけと関わり方
日々忙しい中でも、きょうだい児との関わりを少し意識するだけで、お子さんの安心感は変わってきます。特別なことをする必要はなく、日常の中でできる工夫から始めてみましょう。
- 「あなたのことも大切に思っているよ」と、言葉にして伝える時間をつくる
- きょうだいだけの話を聞く数分間を、意識的に設ける
- 頑張っていることや我慢していることに、具体的に気づいて声をかける
- 「お手伝いしてくれてありがとう」など、役割ではなく気持ちに寄り添う言葉を選ぶ
大切なのは、きょうだい児にケアの担い手としての役割を過度に求めすぎないことです。年齢に応じた自然な関わりを尊重しながら、「あなたはあなたのままでいい」というメッセージを、日常のやり取りの中で伝えていけるとよいでしょう。
利用時間を家族の時間づくりに活かす工夫
児童発達支援や放課後等デイサービスの利用時間は、保護者にとって休息やケアの整理の時間であると同時に、きょうだい児と向き合う貴重な時間としても活用できます。医療的ケア児が施設で安心して過ごしている間に、きょうだいと一緒に買い物に出かけたり、ゆっくり話をしたりする時間を意識的につくることで、家族全体のバランスが整いやすくなります。
「支援を受けている時間だから自分の用事を済ませなければ」と考えがちですが、その一部をきょうだいとの時間にあててみることも、家庭づくりの一つの工夫です。無理のない範囲で、家族それぞれが「自分の時間を持てている」と感じられることが、長く続く子育てを支える土台になります。
Kids Lab. Careが大切にする家族全体への視点
Kids Lab. Careでは、医療的ケア児・重症心身障がい児のお子さん本人への支援はもちろんのこと、ご家族全体の暮らしにも目を向けた関わりを大切にしています。看護師が常駐するバリアフリーの空間で、医療的ケアやリハビリテーション、日常生活・感覚・コミュニケーションといった多角的な支援を組み合わせながら、一人ひとりの状態に丁寧に寄り添っています。
お子さんが安心して過ごせる時間があることは、保護者だけでなく、きょうだい児にとっても大切な意味を持ちます。ご家庭の状況やきょうだいとの関わり方について気になることがあれば、支援の合間にぜひスタッフへお声がけください。専門職の視点から、家庭内でできる工夫を一緒に考えていくことができます。
きょうだいのことも相談できる窓口とLINE相談
「きょうだい児にどう接したらいいかわからない」「自分の対応が正しいのか不安」といった気持ちは、多くの保護者が一度は感じるものです。そうした思いを一人で抱え込まず、ぜひ専門機関に相談してみてください。Kids Lab. Careでは受給者証を利用したご利用のほか、LINEでの相談導線もご用意しており、気軽にやり取りを始めていただけます。
医療的ケア児本人へのケアだけでなく、きょうだい児を含めたご家族全体の暮らしについても、Kids Lab. Careまでお気軽にご相談ください。日々の小さな困りごとや不安も、専門スタッフが一緒に整理するお手伝いをいたします。ご家庭それぞれのペースに合わせて、無理のない関わり方を見つけていきましょう。
※本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・助言に代わるものではありません。